最近、ご縁があってよく仏教系の本を読みます。
その中に出てきたお話ですが、仏教には、陰徳という言葉があります。
これは、人の見えない所で良い行いをすると、それが自分に徳となって返ってくるという考え方です。
良い行いは、自慢げに人にひけらかせてするようなものではなく、むしろ見られていない時にこそ人のためにするものだというのです。
トイレ掃除などは典型かもしれませんね。
トイレを綺麗にする人は金運がいいというのはよく知れたお話ですが、自分の家はもちろん、職場などでも人が嫌がることを進んですることが、その人の運気を上げているのでしょう。
見えない所で良い行いをして、人に喜んでもらうのが、運気を上げるようです。
ところで、ずいぶん前に、職場で知り合ったお金持ちの年配男性から、お金持ちになる秘訣をお伺いしたことがありました。
年間数億を超える売上げという噂でしたから、かなりのものでしょう。
あるとき、話の流れで「お金持ちになるにはどうしたらよいですか」と失礼にもお聞きしたのです。
すると、男性はニコニコしながら「それは、人を喜ばせることです」とおっしゃる。
なるほど、人を喜ばせることで、その徳が自分に返ってくるのですから、ある意味わかりやすいお話です。
とはいえ、誰しも自分の儲けばかり考えてしまうもの、人を喜ばせるのが難しいのですが。
話を戻して、陰徳というのは、人を喜ばせることでその徳が自分に返ってくるということですから、この男性のお話と共通するように思います。
ただ、一つ違うのは、喜ばせている本人が誰なのか、周りの人が気づいているかどうか。
トイレの例でいうと、「このトイレが綺麗なのは、あの人のおかげなのだな」と他の人が気づいているわけではありません。
全く気づかれずにトイレ掃除をしている場合もあるでしょう。
それでも、その徳が返ってくるというのですから、そこには神か仏か、あるいは何か見えない力のようなものを想定せざるを得ないように思います。
仏教だけでなく、こういったお話は世界中にあるように思います。
そして、見えない力の働き、そういったものは、占いやスピリチュアルとも共通しているように思います。
こういった、見えないものに目を向けることが、スピリチュアルを考える上で重要だと思います。